夢じかん。

きのう見た夢には
小さなウサギが出てきて
名前は「だりあ」にしよう、と思った
なぜだかわからない。

むかし見た夢には
わたしと同じくらいの小さな女の子が出てきて
「また会おうね」といって去っていった
彼女の名前も知らないのに
会えるはずもないと知っていたのに
なぜだかわからない。

いま、わたしはここに
こうして、ひとりぼっち　なのに
泣きべそもかかず、さがすこともせず
くちびるを尖らせて
のん気に歌をくちずさんでいる

なぜだかわからない。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★


昨日、友人からメールが届いた。
「彼氏と別れた」と。

私はこのカップルの、女のほうとも男のほうとも仲が良かったので
まさか、の出来事だった。
そしてもっと驚いたのは
彼女からのメールを読んで泣いてしまった自分に、だった。
他人の別れ話を聞いて泣くなんて、初めてのことだ。

数えてみると、ふたりは4年付き合っていたはずだ。
大学時代、びっくりするほど不器用で真っ直ぐで
あったかい恋愛をして二人は付き合い始めた。
付き合い始めてからも仲間を混ぜて
いくつもの夜を飲み明かし
みんなで旅行に行って馬鹿騒ぎをし
目の下にクマをつくったまま一緒にバイトに行ったりした。

あの時から、
そんなに時間が経っていて、少しずつでも
みんな変わってしまっているんだなぁ。
昨日ふたりの別れを知って涙が出たのは
だから二人の恋愛が終わってしまったことに対してではなく
学生時代が本当に遠くなってしまったことに対しての
郷愁みたいなものだったのかもしれない。

ぼやぼやしていると、思い出引きずったまま
あっという間に年をとっちゃう。
ほら、もう
いつの間にか初夏だもの。